よろしくね

「よろしくね」

言えないことが多すぎて
ぼくは苦しくなってしまう
 やさしい君の言葉は
ぼくのためだけのものじゃなくて
ぼくにむけてのものじゃなくて
ぼくはただの端くれ
君がひとりの時に思いだす人間のうちに
入ってることもきっとない
知りたいことがたくさんあって
例えば君の
いつも吸っている煙草の銘柄や
好きな音楽や
好きな本や
昔の君や
君は今までどんなふうに生きてきたのかとか
そういうたくさんの思いが
喉元でふくれあがって
ぼくはうまく喋れない

そんなぼくは
高い高い君の背中を見つめて
電車に乗り込むんだ
高い高い君の背中を思い出しながら
君の呼ぶぼくの名前を
耳の中で響かせながら
オレンジ色の電車に
乗り込むんだ


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